リースバック前の状況
建設設備関連の会社を経営されていたM様。
2年前に会社の売上の約4割を占めていた主要取引先の倒産により仕事が激減。仕事が減ってしまったうえに、その会社への売掛金も回収できず資金繰りに窮してしまったそうです。
取引先や従業員に迷惑をかけないために何とか会社を存続させたいという強い想いから、自らの自宅をリースバックして資金調達することを決めました。
大口取引先の倒産で資金ショート
インタビュアー:リースバックされるまでの経緯を教えてください。
M様:うちは中堅の建設会社の下請けでビルや店舗の設備を入れるのが主な仕事なのですが、大口の元請け企業が倒産してしまい、多額の未収金が発生してしまったのが最初のきっかけです。
未収金が発生したうえに大口の会社の倒産で仕事が減り、会社の資金繰りが一気に厳しくなりました。もちろん一社に依存してしまっていた自分の責任なのですが、もうどうすることもできず会社の資金がみるみるうちに減っていきました。
大口の倒産後に必死に新規営業した甲斐もあって幸いも仕事の依頼はだいぶ増えてきたのですが、どうしても依頼を受けてから入金までに時間がかかることが多く、仕事の依頼を受けてもそのプロジェクトが完工するまで資金が持つのかという不安を抱えながら仕事をしていました。
「会社を諦めたくない」そのために一度は自宅の売却を決意も…
インタビュアー:それでリースバックを検討されたのですね?
M様:もう金が回らず、これは一回会社を閉じたほうが良いかなとも真剣に考えました。でもお世話になっている取引先や仕事をお願いしている職人さん、そして何より従業員に迷惑をかけることはしたくない。仕事自体は増えてきていることもあったので、どうしても諦められませんでした。
それでいくつもの銀行に頭を下げて融資をお願いしたのですが、過去2年が赤字だったためどこも断られてしまいました。一番宛にしていた長い付き合いの銀行からも断られ、これはもう家を売るしかないかなと一度は覚悟を決めました。
でも今の家を妻がとても気に入っていたので、すごく心苦しかったです。家を売ろうかと考えていると言った時は、本当に悲しそうな顔をされました。妻にまでこんな思いをさせてしまい心苦しかったですね。
それから税理士に家を売って資金調達することを相談したら、リースバックという方法があることを教えてもらいました。これなら売っても引越ししなくてよいということで、まさに自分の希望にピッタリなんじゃないかと思いました。
会社も家も守れた、将来買い戻すことを目標に頑張りたい
インタビュアー:実際にリースバックされていかがでしたか?
M様:無事に資金も調達できて会社を守ることができましたし、しかも家族を引越しさせずに済んで本当によかったです。これでひとまず妻を安心させることができました。
リースバックは将来的に買い戻しもできるということなので、また資金に余裕ができたらこの家を買い戻したいと思っています。その目標もできたので、そのためにも何とか事業をもう一度軌道に乗せて頑張っていきます。