リースバック前の状況
大手企業にお勤めであったT様。収入は安定しており、生活するのに困ったことはなかったそうです。しかし、老後のために始めた不動産投資で失敗し、5000万円以上の借金を抱えてしまいました。
マンション投資用に借りた借金の返済も苦しくなり、このままでは自宅まで取られてしまうと恐れたT様は、リースバックで借金を返済して不動産投資から足を洗うことを決意されました。
乗せられて購入したワンルームマンションで大変なことに…
インタビュアー:まずは不動産投資を始めたきっかけを教えてください。
T様:最初は知り合いがやっていて儲かっていると聞いたので自分も興味を持ちました。それまでも生活に困らないだけの収入は十分にあったのですが、老後にゆとりのある生活をしたくてもっと貯えが欲しいと欲が出てしまいました。
そんな時にちょうどマンションの不動産投資の営業マンから勧誘があって、ついつい乗せられてワンルームマンションを買ってしまいました。
インタビュアー:その投資はうまくいかなかったのですか?
T様:最初はそのワンルームを買うために借りたローンと、月々入ってくる家賃収入がトントンくらいで大きな問題はありませんでした。でも逆に言うと手元にお金はほとんど残りませんでした。
それでもっと儲けたいという欲が出てしまい、2年の間に立て続けに物件を購入して4部屋を所有したんです。
どれも最初は良いのですが、借りている人が出ていってしまうと次に入る人が決まるまでローンの支払いだけが続きますし、家賃を下げないと人が入らないという部屋も出てきました。さらにリフォームや管理の費用などもあり、自己資金の持ち出しが徐々に増えていきました。
売っても借金だけが残るという状況…
インタビュアー:その物件は手放したのですか?
T様:貯金を切り崩して投資のローンや管理費などを払っていましたが、これはもう到底続けられないと思い、4部屋すべて打って足を洗おうと思ったんです。
でもその物件を査定してもらったら4部屋で4000万円くらいにしかならないということで、売っても借金が1000万円近くの残ってしまうとのことで、このままじゃ売ることもできないし、かと言って続けていくこともできない状況でした。
インタビュアー:その時の心境を教えてください。
T様:もう愕然としましたね。自分は何をやっているのだろうと。
普通に生活していれば大きな問題もなかったのに、欲にくらんで1000万円以上の借金を背負うことになり絶望的な気持ちでした。
このまま貯金は減っていく一方ですし、もし払えなくなったら破産して自宅まで取られてしまうのかと考えると本当に眠れなくなりました。
自宅をリースバックして不足分を補填して借金を完済
インタビュアー:それでリースバックをご検討いただいたわけですね?
T様:はい、とにかくこの状況を何とかしなければという一心でした。最悪の場合は破産も覚悟しましたが、とにかく家族と住むこの家だけは守りたいと思いました。
それでリースバックであれば自宅をそのまま賃貸として住めるということで、これを使えば家も売って投資用の借金の返済に充てれば全部返せるんじゃないかと。
インタビュアー:実際にはどのように進めたのですか?
T様:まずは自宅をリースバックして資金を確保しました。それでそのまま家に住みながら、今度は投資用のマンションを売却しました。
売却しても返しきれなかったローンは自宅をリースバックして確保した資金で充当し、無事に全部払うことができました。
まじめに働いて将来買い戻したい
インタビュアー:無事にすべて終えられて今の心境を聞かせてください。
T様:今は本当にすっきりしています。なんであんな投資をしてしまったのだろうと後悔はすごくありますが、とにかくすべて終わって借金がなくなったことで気持ちはすごく楽になりました。夜も安心して眠れるようになりましたね(笑)
リースバックをしたおかげで自宅も取り上げられなくて済んだので、家族に迷惑をかけずに済んだのが一番よかったです。
これからはまじめに働いて、退職金で家を買い戻せるように頑張りたいと思っています。