低廉譲渡とは、市場の相場よりも大幅に安い金額で売却することです。
リースバックでは、必要な資金額が対象の不動産の相場よりも低い場合、あえて相場よりも低い金額でご売却いただくケースがあります。
これは、低い金額で売却することにより、家賃や買戻し価格を下げることができるためです。
逆に言えば、不必要に高く売ってしまうとその分家賃や買戻し価格が上がってしまうというデメリットもあるのです。
従って、必要な資金額がそれほど大きくない場合や将来買戻しをしたい場合、家賃を極力抑えたい場合には、あえて相場よりも低い金額で売却するというのも有効な手段と言えます。
低廉譲渡の注意点
ただし、上記のような目的で低い価格で売却する場合、低廉譲渡とみなされるケースがあるため注意が必要です。
もし低廉譲渡とみなされてしまうと、みなし譲渡所得課税(※個人から法人に売却した場合)が課税されてしまう可能性があり、せっかく資金調達のためにリースバックをしたのに、後で課税をされてしまって目的としていた資金額よりも手残りが少なくなってしまったということになりかねません。
※課税される税金の種類は売主及び買主が個人か法人かによって変わります。
どの程度の金額であれば低廉譲渡に当たらないかは一概には言えませんが、少なくとも相場の50%以下の金額で売却する場合は低廉譲渡とみなされる可能性が高いと言えます。
いずれにしても、相場よりも大幅に低い価格でリースバックをする場合は、事前に税理士に相談するなどの対策が必要になります。